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押さえておきたい看護研究計画書作成のコツ

看護研究計画書の書き方

研究テーマが決まり、文献検索・検討ができたら計画書の作成です。研究計画書を作成することで具体的なアドバイスを受けることができます。研究計画書はフォーマットが決まっている場合があるので、その場合はその書式に従ってください。項目ごとのポイントについて見ていきましょう。

看護研究計画書の書き方

「研究テーマ」と「目的」

「研究テーマ」と「目的」

研究テーマは最初は暫定的なもので構いません。まとめていくうちに明確になっていきます。
この研究を行うことで何を達成しようと考えているのか、明らかにしたいことを目的として書いていきましょう。基本的にこれまで整理してきた研究テーマの意義とほぼ同じですので、文章の表現を微調整するだけで十分です。

「研究の動機(背景)」

「研究の動機(背景)」

研究を行おうと思った動機は何なのかを書いていきましょう。研究テーマは今の社会や看護の中でどうなっているのか、文献検索・検討の結果、先行研究からどこまでがわかっていて、何がわかっていないのか、なぜこのテーマ・課題が重要だと思うのか、などを2~3文程度でまとめてください。
社会でどんな状況になっているか、がわかりにくい場合は、似たようなテーマの先行研究でどのように書いているかを参考にするといいでしょう。

「研究の方法」

「研究の方法」

どのような方法で研究を行い、収集したデータをどのように分析するかを書いていきます。研究方法は研究の対象、データ収集の方法、データ分析の方法に分けて整理します。
まずは研究の対象ですが、ここではどのような人たち・規模の対象者を調査するかを書きます。対象条件に当てはまる人全員を対象に行う「全数調査」と、対象条件に当てはまる人たちの中から一部を選んで行う「標本調査」のどちらかで行います。標本調査はさらに「有意抽出」と「無作為抽出」に分けられており、有意抽出は情報を持っていそうな人を意図的に抽出する方法で、無作為抽出は対象条件に合致する人の集団の中から無作為に抽出する方法です。
次にデータ収集ですが、研究対象に対してどのような調査を実施し、どのようなデータを収集するのかについて、詳しく書きます。どのような調査を行うかなどは、「研究調査」とも呼ばれ、その方法は大きく分けて2つあります。インタビューなどで調査する「質的研究」とアンケートなどでデータを収集する「量的研究」です。どちらの方法がいいかは研究テーマによって異なります。場合によっては1つの研究で質的調査と量的調査の両方を実施することもあります。
最後はデータ分析の方法です。これは収集したデータをどのように分析するか、ということですが、「逐語録」「コード化」「◯◯変数」「回帰分析」「尺度」などの統計用語も出てくるので、看護研究に不慣れな人にとっては難易度が高い項目かもしれません。
しかし、研究テーマが決まっていればある程度はデータの分析方法が決まってきますし、不慣れな人が取り組む場合は簡単で基本的な分析方法を用いることが多いため、種類も限られます。そこまで心配に思うことはないでしょう。

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