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この機会に看護研究の基本を見直してみよう

看護研究とは何かまずは基本をおさらい

看護研究は、看護の質の向上や看護師自身のレベルアップを支援するために古くから行われてきた活動です。しかし、決して簡単な活動ではないため、苦手意識を持っている看護師も多いようです。

看護研究とは何かまずは基本をおさらい

看護研究とは何か

看護研究とは何か

看護研究とは看護の質を高め、患者さんによりよい看護やサポートを提供するために基礎となる知識を磨き、既存の看護学に新たな知識を創造する活動です。
看護研究の歴史は近代看護教育の母であるイギリスの看護教育家フローレンス・ナイチンゲールが活躍した1930年代頃までさかのぼります。クリミア戦争の戦傷者の死亡率を統計的手法で研究したのが始まりで、現在でも看護の基礎とされている「看護覚え書」は、フローレンス・ナイチンゲールの看護研究の成果です。
看護研究の最大の目的は、看護の質を向上させることです。看護の質が向上すれば、今後の看護の発展に役立つだけでなく、看護師1人ひとりのレベルアップにもつながります。
高齢化が進んでいる今、医療や介護の需要は年々高まっています。このような状況において、看護研究は業界全体の質の維持・向上につながる非常に重要な活動です。

進め方のプロセス

進め方のプロセス

看護研究は基本的に6つのプロセスを経て実施されます。1つずつ詳しく見ていきましょう。
まずは「研究テーマの決定」です。具体的なテーマが決まっていない場合は自分が身近に感じ、日頃から疑問に思っていることを深く掘り下げてみましょう。
テーマが決まったら「先行研究や文献の確認」です。これらをチェックすることで、テーマが重複していないか、自分の看護研究に活かせるデータや情報はないか、などを調べることができます。
研究テーマが決まったらいよいよ「研究計画書の作成」です。研究計画書とはいわゆる企画書のことで「この考えに基づき、このような方法で研究を行います」ということを明確にします。
研究計画書を作成したら研究計画書に記載された方法に従って、「必要なデータを収集」します。データ収集の方法は大きく分けて2つあります。1つ目は「質的調査」で、インタビューや聞き取り調査で対象者が話した内容を分析する調査方法です。2つ目は「量的調査」で、あらかじめ配布されたアンケートから得られた回答を分析する調査方法です。
データを収集したら次は「データ分析」です。分布を見て平均値を算出したり、傾向や関係を調べたりと、研究目的に応じて分析します。
データの分析が終了したら「研究結果を論文にまとめて看護研究発表会でプレゼン」します。スライド形式でパワポにまとめてプレゼンしますが、1枚のスライドに膨大な情報を詰め込むと見にくくなるので注意が必要です。一目で結果がわかるように表やグラフを使うと見やすくなります。

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