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若手の看護師必見!看護研究のデータ分析について

収集したデータの分析方法

ここでは若手の看護師にとって定番の研究方法である量的研究で収集したデータを分析する手順について、3つのステップに分けて詳しく説明していきます。

収集したデータの分析方法

「データの整理」

「データの整理」

まず、データを分析しやすい形に整理することからはじめます。回収したアンケート用紙には「01」「02」「03」といったように通し番号をつけて元の用紙と比較できるようにします。番号をつけたら次は「コーディング」です。アンケートの回答を数字(コード)に置き換えることでデータの取り扱いが容易になります。
このようなデータを「変数」といいます。例えば、「男=1」「女=2」「そう思う=1」「思わない=5」といったように、性別、年齢、思う・思わないなど、回答者によって異なる数字のことです。変数は4種類あり、統計の世界では「尺度水準」と呼ばれています。

「データを入力する」

「データを入力する」

コーディングが完了したらデータをパソコンに入力します。ExcelやGoogle Spreadsheetなどに入力していきましょう。Excelに入力する場合、まずは1行目に項目名を入れ、回答者1人ごとに1行ずつ入力していきます。複数の回答を求める項目は少し注意が必要で、1つのセルに複数の数字を入れず、選択肢の数で列を区切り、別々に数字を入れるようにしてください。
入力データに誤りがあると分析結果に影響を及ぼします。入力データを元のアンケート用紙と照らし合わせて、間違いがないように注意してください。

「データの分析」

「データの分析」

データの分析とは「このデータからはこのような傾向が読み取れる」というように、結果を導き出すことです。簡単にいえば回答の平均値を出してみたり、年代や経験によって特徴があるかどうかを比較したりする作業です。データの下準備が終わったら分析方法を選択しますが、「何を見たいか」によって分析方法が決まってきます。若手の看護師を対象とした看護研究においては「1つのデータ分布を見る方法」と「2つのデータ群の関係を見る方法」を用いることが多いでしょう。それぞれの分析方法の基本的なポイントを説明します。
「1つのデータ分布を見る方法」はその名の通り、1つの回答項目(変数)のデータがどのように分布しているかを見ることです。最もシンプルな分析方法なのでどのような調査でも必ず行っています。この方法では平均値や中央値、比率、標準偏差などを読み取ることができます。例えば、最もシンプルで基本的な分析方法は、回答者の年齢や体重、経験年数などの特徴を見たり、回答してくれた人たちのタイプなどデータ全体をとらえたりする時に使用します。
一方、「2つのデータ群の関係を見る方法」は、「男性・女性」「経験5年未満・経験5年以上」など、2つのグループを比較してデータの関係を見る方法です。若手の看護師が取り組む看護研究でよく行われています。例えば、看護記録の負担は経験年数が5年以上と5年未満ではどちらが重く感じているのか、などです。

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