データ収集の条件は「対象者から質問に対する答えが得られる」「信頼性が高い」「収集率が高い」「費用対効果が高い」などですが、すべての条件を満たすのは困難でしょう。研究目的、対象者の特性、コストなどに合わせて方法を選択することが必要です。よく使われるのは以下の3つの方法です。
対象者にアンケート用紙を郵送もしくは配布して、回答を記入した上で返送してもらう方法です。病院であれば、院内に施錠できる回収ボックスを設置し、一定期間内に投函してもらう、といったことも可能です。多くの人を対象にすることができ、なおかつ時間の制約を受けないというメリットがあります。また、同時に調査を行うことも可能なので、費用も安く済みます。
ただし、病棟は忙しいため回収率が低くなったり、他人が記入したりするデメリットもあります。
職場など特定の場所に集まった対象者にアンケート用紙を配布し、回答を得る方法です。病院であれば病棟のスタッフに集まってもらってアンケート用紙を配布し、回答を得ることになります。対象者の前で説明するため内容を統一して説明でき、さらに対象者がいる中で調査を行うので、高い回答率が期待できます。
ただし、出席者が特定の特性を持った集団に偏る可能性があります。また、会場の雰囲気で回答がある方向に偏る可能性もあります。
これは研究者が直接質問してデータを収集する方法です。事前にいくつかの質問を決めておけばそれをきっかけにして会話を展開できるので、看護研究に不慣れな人におすすめの方法です。細かい情報を聞き出せる反面、インタビューのスキルが問われるというデメリットもあります。
データ収集は基本的に先行文献を真似たり、経験豊富な研究者に質問したりするのが基本です。イメージしやすいように集合法と面接法の進め方を以下に紹介しますので参考にしてください。
集合法の場合、まずは対象者に集まってもらわなければなりません。朝礼後などに集合してもらい、その場で研究内容を説明して参加希望者には同意書を書いてもらいましょう。それからアンケート用紙を配布し、無記名で回答してもらいます。
面接法の場合もまずは対象者に内容を説明し、同意を得ます。それから1人あたり30分ほどインタビューを行います。あらかじめ質問を考えておけばスムーズに進めることができます。インタビューの内容はインタビューをICレコーダーで録音し、その後、逐語録を作成します。
パワポで資料を作成する前にスライドの数を確認しておきましょう。作り過ぎを防ぐことができますし、どのように要点をまとめていけばいいのか、整理しやすくなります。
看護研究計画書を作成するコツを研究のテーマや目的、研究の方法など項目ごとにまとめています。基本的にこれまで整理してきた内容をまとめるだけなので難しいことはありません。
文献検索・検討を行うことで同じような研究が行われていないか、活用できるデータがないかを調べることができます。最終判断を下す前に必ず行うようにしてください。