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看護研究の目的は2つ

意義や目的について

看護研究は「看護の質の向上」に寄与するといわれていますが、臨床現場における看護研究の意義と必要性とは何でしょうか。

意義や目的について

2つの意味が含まれている

2つの意味が含まれている

臨床で行う看護研究には2つの意味があります。
1つ目は「研究目的の明確化と業務改善による看護の質の向上」です。わかりやすくいうと業務改善などの取り組みを研究的な視点で行うことです。臨床の現場で行われることが多いのですが、「院内で研究の順番が回ってきたから何とか形にまとめよう」としている人も少なくありません。しかし目の前の仕事に集中するあまり、十分に検討しないままテーマを決めてしまうことがあります。その状態でアンケートやインタビューなどでデータを収集・分析してまとめても「それは研究ではない」といわれてしまうでしょう。なぜなら、病棟の業務改善や看護実践をまとめただけの研究は看護研究ではない、とされることがあるからです。業務改善というテーマは悪くありませんが、もっと研究的な視点を持って進めていくとよりよい成果が得られ、看護の質の向上にもつながります。日々の業務に追われている中で看護研究を行うのは大変かもしれませんが、時間をかけてテーマを設定し、何に取り組むのか研究疑問を明確にしましょう。
2つ目は「実践の場における看護の評価を基に新たな看護を創造し看護の質の向上を図る」です。看護研究は従来行われてきた看護を、エビデンスを明らかにすることで再評価し、科学的な看護実践につなげていくことです。看護ケアの進歩・発展が問われる一方で、患者さんのニーズに応える看護を提供するためには看護ケアをさらに発展させなければなりません。安全・快適・安心な医療と、その人らしい生活を提供するための工夫が必要です。その工夫をするための知的活動が研究なのです。

看護研究の目的とは

看護研究の目的とは

看護研究の目的は「技術の有用性を裏づけるエビデンスを得ること」と「無意味なケアをなくすこと」です。
技術の有用性を裏づけるエビデンスを得ることで、その技術が信頼できる技術に生まれ変わり、看護の質の向上に役立つと考えられています。また、裏づけのないケアや経験的に有用と思われるケアなどのエビデンスのないケアを排除することで、医療事故の防止にもつながります。
研究成果の積み重ねによって臨床現場で直面する問題を論理的かつ客観的に分析し、解決への道筋をつける能力を鍛えることができます。自身のエビデンスとなり看護の質を高めるため、患者さんによりよい看護を提供することができるでしょう。

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